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コラム 労働問題

残業代のしくみ その2 (弁護士 桑原 亮)


今回のブログは弁護士の桑原が担当します。
 
日に日に春の陽気を感じられるようになってきましたが、
花粉症の私には辛い季節です。
広島では、この先2週間くらいがピークのようです。
花粉症の方も多いと思いますが、なんとか乗り切っていきましょう。
 
ところで、前回、残業代についてお話ししましたが、
残業代についてもう少し詳しくお話ししようと思います。
 
給与明細を見ると、残業代に関する記載がなく、
その代わりとして「営業手当」というような手当の記載のあるものがあります。
このような場合、会社はその手当の中に時間外の手当を含んでいるという説明をすることが多いですが、このような手当をもって時間外の手当と言えるのでしょうか?
 
そもそも、「○○手当」という定額残業代が是認されるためには、就業規則や労働契約書によって、「○○手当」が残業代として支払われることが明示されていなければなりません。
その上で、時間外手当と言えるためには、以下の要件が必要です。
① 手当に含まれる残業代の額及びそれが何時間分なのかを明示すること
② 実際の時間外労働に対応する割増賃金が手当てを超える場合にはその差額を支払うことを明示すること
 
みなさんも一度、就業規則や労働契約書をチェックしてみてはいかがでしょうか?
 
広島市中区上八丁堀5-27
アーバンビュー上八丁堀602
なかた法律事務所
桑原亮

残業代のしくみ その1 (弁護士 桑原 亮)

今回は、弁護士の桑原が担当します。
 
厳しかった寒さも和らぎ始め、少しずつ暖かくなってきましたね
間もなく社会人生活が始まる方も多いと思います。
労働事件でよくある「残業代」の仕組みは少し分かりづらいので、今回は残業代について説明したいと思います。
 
労働契約を締結すると、始業時間と就業時間が定められます。
これが「所定就業時間」です。
この所定就業時間から所定の休憩時間を差し引いた時間が「所定労働時間」です。
 
ただ、業務はいつも所定労働時間内に収まるわけではありません。
そこで、使用者は、三六協定(使用者と労働者の過半数で組織する労働組合、それがない場合には労働者の過半数を代表する者と締結する)で定められた枠の範囲内で、業務上の必要があれば、残業命令権を行使することになります。
 
もっとも、残業をしたからといって、常に割増賃金(基礎賃金に25%を加えた額)を受けられるわけではありません(当然、働いた分の賃金は受けることができます。)。
 
所定労働時間を超えた部分については、割増賃金を支払うよう規定された就業規則がある場合を除いて、労働基準法が適用されることになります。
労働基準法では、最低限の労働条件が定められており、法定の労働時間は、1日8時間を超えてはならず、また週40時間を超えてはいけません。
たとえ週40時間以内であっても、1日の労働時間が8時間を超える場合には、賃金の他に割増賃金が発生することになります。
 
具体的には、次のようになります。
所 定労働時間を超えた部分について割増賃金を支払うという就業規則がない場合には、労働基準法の規定が適用されますので、たとえば、所定労働時間7時間の労 働者が、所定の7時間を超えて8時間労働したとしても、残業した1時間分の賃金については割増賃金を受けることはできません(働いた分の賃金は当然発生し ます)。
上の例の労働者が9時間勤務した場合には、8時間を超えた1時間分については、法定外残業として割増賃金が発生します。
 
仮 に、上記のような所定労働時間を超えた部分について割増賃金を支払うという就業規則があるのであれば、最低限の労働条件を定めた労働基準法に優先してその 就業規則が適用されますので、上記の例でも、所定労働時間である7時間を超過すれば、超過部分について割増賃金が発生することになります。
 
なお、割増賃金を含む賃金は、2年で時効によって消滅してしまうので注意が必要です。
 
残業代は様々な問題を孕んでいます。
一度、専門家に相談してみてはいかがでしょうか
 
広島の法律事務所
「なかた法律事務所」
弁護士 桑原 亮

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