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不動産取得時効の援用と所得 [不動産]

広島市の弁護士仲田誠一です。

 

不動産の問題を解決するにあたり、取得時効の援用を行うケースがあります。

 

隣地との境目の争いがあり占有部分の所有権を確定させるケースや、自宅が曽祖父などの名義のままになっており相続人が分散して話し合いでは解決できそうもないため他の相続人に対し訴訟提起して解決するケースが典型的です。

 

不動産の時効取得が認められて登記を変更できた場合、所得は把握されるのでしょうか。

 

実は、一時所得として所得が把握され課税されます。

課税対象は時効援用時の当該不動産の相続税評価額になります。

一時所得なので、所謂2分の1課税ですね。

 

このように、不動産の時効取得により所得が把握されるわけです。

 

そのため、仮に売買などの別の主張が認められそうであれば、あるいは遺産分割等他の方法で解決できるならば、税金がかからない方法を優先するという検討も必要になります。

もっとも、時効取得を検討する案件では他の主張、他の方法が難しい場合が多いですが。

 

時効取得に限らず、紛争の解決には税金の検討の必要が伴う場合が多いです。思わぬ落とし穴があるかもしれません。

 

不動産に関するご相談はなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602

http://www.nakata-law.com/

 

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共有不動産で起こりうること [不動産]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は不動産のお話です。

 

様々な理由で不動産が共有になっているということがあります。
相続の際の遺産分割、遺留分減殺請求の結果共有状態となるケースや夫婦が共同で住宅ローンを組んでいるケースが多いでしょうか。

 

不動産の共有は、専有部分のある区分所有の場合と異なります。部分的な所有ではなく、不動産「全体」の〇分の〇の持ち分があるという状態です。理屈上は、全体を持分の割合で使用収益する権利があるのです。

 

不動産が共有状態である場合、どのようなことが起きうるでしょうか。

 

収益費用関係の清算関係が出てきます。

共有状態の場合、その不動産の利用による収益(果実)も費用も持分に応じて配分されるのが原則です。利用していない側から利用している側に対し賃料相当額の不当利得返還請求あるいは損害賠償請求がなされる可能性があります。
固定資産税等の費用負担をしている側から、負担していない側に対して、費用負担分を不当利得返還請求、場合によっては費用償還請求の形で請求されることも考えられます。

 

利用している側に対する利用していない側からの明け渡し請求もあります。

不動産の利用は持ち分の過半数で決定されるため、過半数持分者から明け渡し請求がなされることはあります。
原則認められそうですが、そう単純ではありません。
場合によっては、使用貸借など利用権の設定が認められたり、権利濫用が認められたりして明け渡し請求が認められないこともあります。
なお民法(相続法)改正で配偶者居住権が創設されることにもなっています。

 

共有物分割の話もあります。

不動産に限らず、民法では、共有状態は異例の状態と見て、共有関係を解消する方向の手段が設けられています。共有物分割請求です。
基本的には調停、訴訟と進めるのですが、最終的に折り合いが付かない、お金で清算もできないということになると、競売に至ってしまいます(勿論、分割できる不動産であれば現物分割もあります)。

通常は、金銭で折り合いをつけるか、あるいは共同で売却をする形の和解で解決します。そうでないとお互い困りますからね。
勿論、利用権の設定や権利濫用なども絡んでくる話ですが。

なお、稀なケースですが、取得時効の援用により解決をする場合があります。遺産分割がなされずに所有者名義が何代か前の方のままであるが、長年自分の物として占有し費用も負担していたというケースが典型例です。

このように見ていくと、共有状態はややこしいですね。不動産の共有は避けた方がいいかもしれません。

 

不動産に関するご相談はなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

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賃貸物件の更新拒否の正当理由 [不動産]

弁護士の仲田誠一です。

不動産問題のうち賃貸物件の更新拒否(立ち退き請求)のお話です。

借地借家法の定めから、家主からの賃貸借契約の更新拒否には正当な理由が必要です。
いったん人に貸すとなかなか返って来ないのですね。
 

弁護士は家主、借主の双方の立場に立ち得るので、どちらの味方をするわけではありません。ただし、借家人保護の法制は、賃貸物件が溢れてきている現在では修正が必要なような気もしております。勿論、悪質な立ち退き請求は現在でも存在しますのでそれは別問題です。

 

正当理由には様々なものがあり、理由が弱い場合には立退料の支払いと併せて認められるケースもあります。

具体的な事情に応じてケースバーケースの判断がなされますので、似たような裁判例を探して見込みを立てるしかありません。

 

最近ご相談が多いのが建物の老朽化です。耐震の問題で大家さんの関心も高いのではないでしょうか。

しかしながら、裁判例を見ると、単に老朽化したから建て直しをしたいということだけでは正当な理由が認めらない傾向のようです。自家利用の必要性等の他の理由も要求されます。もっとも、老朽化の程度の問題あるでしょう。

 

大家も老朽化したまま貸すのは事故があったときを考えると怖いですね。一方で、賃料との兼ね合いで耐震化工事の費用を出すことが難しい例も多いはずです。耐震化の問題が社会問題になっている中、老朽化による更新拒否は必ずしも家主側の身勝手な理由とは言えませんので、裁判所の判断も今後徐々に変わっていかざるを得ないのではないでしょうか。

 

不動産のお悩み事がございましたらなかた法律事務所にご相談を。

 

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賃料不払いによる賃貸物件の明渡請求 [不動産]

弁護士の仲田です。

賃貸不動産の明渡しの請求を扱います(勿論、明渡しを請求された側の案件も扱います)。

明渡し請求は賃料の不払い等の賃貸借契約の解除に伴うケースが典型的ですね。

 

1 内容証明による解除通知

2 訴訟提起

3 強制執行
 

の順で進めていきます。


強制執行までに和解をして退去することも多いです。出ていく方も都合があり、貸主側も早期解決を図るメリットがあり、円満に解決するメリットが双方にあるからです。

ただ、借家人の態度によっては、強制執行まで進むことも珍しくはありません。

 

ご相談の際には、立退請求に関する費用を聞かれることも多いです。
勿論、弁護士費用は契約で確定できます。
しかし、執行費用が読めません。執行費用は、実際に執行官が業者を物件に連れて行って見積ります。物件の広さ、物の多さにより費用が異なります。物件の状況によって幅があるのが現実で、おおよその金額しかお話しすることができません。

 

いずれにせよ、家賃滞納者に居座られてしまうと家賃相当損害金の損失は拡大していきます。費用をかけてでも早めに対処をした方が得策です。

 

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共有者が行方不明の不動産 [不動産]

弁護士の仲田です。

ご自身が共有持分を保有している不動産の共有者の連絡先が不明なケースのご相談を受けることがあります。
亡くなった父と第三者の共有になっている土地建物があるが、その人とは交流がなく連絡先もわからない。売却をしたいが困っている、老朽化した建物を取り壊したいが困っているなどです。

 

相続により生じた共有のケースでは、手間はかかる場合がありますが、何らかの形で交渉・訴訟を進めることに問題は生じません。生死の別、現在の共有者、連絡先を確認することはできるのが通例で、遺産分割協議、時効取得等の交渉・訴訟をすることができます。

共有者が知らない第三者である場合が困るのですね。

 

登記を見れば共有者の住所・氏名は載っています。しかし、住民票の保存期間が限られているため、住民票を追って調査して本籍や現住所を確認できない場合があるのです。そうなると本籍がわからず戸籍が取れない、結局は生死も連絡先もわからない状態となります。

なお、珍しいケースで共有者の名前も書いておらず「その他〇名」とだけある登記もあると聞きました。そうなるとお手上げです。

 

共有者が見つからない場合どうしたらいいのでしょうか。不在者財産管理人を選任してもらい、協議あるいは共有物分割訴訟により任意売却を交渉する、取り壊しの同意をもらうなどの対処が考えられるでしょう(勿論、時効取得が可能な事案なら時効取得を理由とした所有権移転登記手続請求訴訟になるでしょう)。手間暇費用から大変なことですね。

 

不動産に関するお悩み事がございましたらなかた法律事務所にご相談を。

 

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所有者が行方不明の不動産 [不動産]

弁護士の仲田誠一です。

建物や土地の不動産に関して何等かの交渉あるいは訴訟提起が必要なのだけれども登記上の所有者に連絡が付かない(手紙が届かない)ということはあります。

 

その場合は、通常、住民票を取得し、戸籍を取得することで連絡先を見つけます。連絡先あるいは亡くなっている場合の相続人を確認することができれば、交渉、訴訟提起ができることになります。

 

また、住民票の保存期間がなく追っかけられないという場合には、不在者財産管理人を選任してもらい、交渉あるいは訴訟提起をすることになろうかと思います。不在者財産管理人の選任には、相当額の費用がかかりますし、手間がかかります。選任してもらっても、柔軟な話し合いは不在者財産管理人の性質上難しい場合があります。そういうときは訴訟を提起するしかないですね。手間暇費用がかかることです。

 

不動産に関するお悩み事はなかた法律事務所にご相談を。

 

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