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家庭内別居と離婚 [離婚問題]

広島市の弁護士の仲田です。離婚のお話です。

 

離婚の種類には、協議離婚、調停離婚、裁判離婚とあります(なお、審判離婚もありますが実務上はほぼ使われません)。

 

協議離婚、調停離婚は当事者の合意に基づきます。
これに対して、裁判離婚は法定離婚原因が必要です。その中で最も多いのが、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」です。婚姻関係が破綻したら離婚を認める破綻主義を採用したと言われている条項です。不貞行為などの他の法定離婚原因がなくても婚姻関係の破綻が認められたら離婚できるのですね。

 

婚姻関係破たんの判断で、大きなものは、別居期間です。3年の別居があればいい、いや2年だ等色々な見解はありますが明確な基準があるわけではありません。他の事情も合わせ考慮して婚姻関係が破綻したかを判断することになります。

 

家庭内別居はその別居期間にカウントしてくれるのでしょうか?
理屈では家庭内別居も別居です。ただ、家庭内別居であるということ自体がなかなか認められません。
財布が別だ、夫婦として行動していない、性的交渉もない、経済的理由から別居できなかった等々の間接事実を主張・立証をすることになりますが、実務上ハードルはやや高いなという感覚です。
物理的に別居ができない経済的理由等もあるのだからもう少し柔軟に考えて欲しいとは思っておりますが。

 

家庭内別居をする場合には、当事者間で家庭内別居であることと費用や住み方の取り決め内容を記載した書面を交わしておくことをお薦めします。
家庭内別居が成立したことの有力な証拠になりますから。
勿論、弁護士に相談して書面を作った方がいいでしょう。

 

離婚、婚姻費用養育費財産分与慰謝料請求等、離婚問題のサポートはなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602

 

http://www.nakata-law.com/
 

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オーバーローンの共有不動産の分割請求 [不動産]

 広島市の弁護士仲田誠一です。

 

共有不動産の分割請求のお話です。

民法上、共有状態は異例な状態との位置づけであり、共有者はいつでも共有物の分割を請求できることが原則です。

オーバーローンというのは、不動産に担保が付いており、被担保債権が当該不動産の価値を上回っている状態です。ローンがオーバーしている状態ですね。

 

不動産の共有を解消したいとき、オーバーローンであると考えることが増えます。
離婚によって、オーバーローンの共有不動産が作出される場合が典型でしょうか。

 

共有物分割請求は、調停、訴訟ができ、折り合いが付かなければ最終的には換価分割の判決が出る可能性があります(現物で分けられる場合には現物分割もありえますが)。
競売で換価して分けるというおそろしいことになります。
そのため、通常、共有物分割請求では、お金で清算する、あるいは共同で売却して代金を分けるという和解的解決が図られます。

 

しかし、オーバーローンの共有不動産を分割するために競売をすることは判例で許されないとされてしまいます。
仮に換価分割の判決を貰ってもどうしようもないですね。

 

じゃあ和解的解決ができない場合はどうするか。
ここで、全面的価格賠償による解決が出てきます。全面的価格賠償とは、所有権を一方に認めるが他方にお金を払えという形のやや例外的な判決で、これを認めた裁判例もあります。
そうであれば、共有物分割請求訴訟もやって意味がないことはないということになります。

 

なお、理屈で言ったら不動産に価値が残っていない以上、価格賠償はゼロでもいいような気がします。
ただ、離婚後のケースでローンの負担状況や居住利益等も含めた総合考慮により価格賠償額が決められました例があります。
総合考慮だと金額の見通しはなかなかつけられないことになりますが。


不動産に関するご相談はなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

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離婚の際に決めておいた方がいいこと [離婚問題]

広島市の弁護士仲田誠一です。

離婚の際に決めておかないといけないことはいろいろあります。

 

財産分与、年金分割、未成年のお子様がいらっしゃるときの親権者、養育費、面会交流等については必要があれば通常決められることです。

 

それらの基本的なことは協議書、調停調書などで決めておくとして、他の細々したことで、時にはやっかいな問題になる点もあります。
 

離婚の届出日
面会交流の際の具体的な連絡方法、具体的な面会方法
ペットをどちらが引き取るか
家具、家電等の動産類をどう分けるか(どう処分をするか)
年金分割の手続の仕方(協議離婚の場合は決めないといけません)
健康保険証・資格喪失証の受け渡し方法
自宅鍵の返却方法
合算で請求される携帯電話料金の支払方法の変更
口座引き落としの変更
等々です。枚挙に暇がありません。

 

離婚が決まってからではなかなか意思疎通もできないでしょう。
後で揉めないよう、離婚協議時には、離婚をした状態を想定して、かつ通帳やクレジットカードの明細も確認し、
「あれはどうなるのかな、これはどうしたらいいのかな」と想像し、できるだけのことを決めておいた方がいいです。

 

当職が代理人として入って成立させる離婚の際にも、大枠の合意ができても、上記のような細かい事柄が原因で揉めてしまい調整を要するということが珍しくありません。

 

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離婚に伴う財産分与と退職金 [離婚問題]

広島市の弁護士仲田誠一です。

 

離婚のご相談の際、まだもらっていない退職金が財産分与の対象となるかということはよく聞かれます。

ケースバイケースで認められるという答えになります。

 

まず、退職金が財産分与の対象となりうるかについてお話します。

退職金受給が確実なケースでは財産分与対象になります。
退職間近の場合はもちろん財産分与の対象でしょう。
しかし、確実でない場合には否定されます。例えば、20年先の退職金などは、退職金受給の確実性が乏しいとして財産分与の対象とならないでしょう。

具体的に何年後まで財産分与の対象となるかは難しいです。
公務員か民間企業か(公務員は受給確実性が高いと判断されます)、大企業か中小企業か(大企業は受給確実性が高いと判断されます)によっても判断が異なります。
公務員・大企業なら10年先ぐらいからかなあとの感覚はありますが、一概に答えられません。

なお、清算的財産分与の対象とは認められなくても、扶養的財産分与として考慮をした例もあります(居住権などで考慮)。

 

次に、財産分与の対象となる退職金の金額についてお話します。

現在自己都合した場合の退職金見込み額を基礎として、

同居あるいは結婚から別居時までの期間 /入社から別居時までの期間で按分した
夫婦共同生活期間分を
財産分与の基礎財産とする方法、が主流でしょうか。

ただ、これも退職金受給までの期間によっては考え方が異なります。予定される退職金額から別居後の労働分を差し引いたうえで現在価値に直す(中間利息を控除する)というような方法もあります。ややこしいですね。

 

最後に、財産分与の対象となるとして、退職金の分与はいつされるのでしょうか。
こちらも、必ずこうなると決まっていません。

支払いが可能であれば離婚時の支払いが命じられる可能性があります。
他方、支払う余裕がなければ(通常はそうでしょう)、退職金が支給された時に支払うという形になるでしょう。退職金が後から支給されるもので現在は現金化できないですからね。

 

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財産分与と税金 [離婚問題]

弁護士の仲田誠一です。

 

広島大学大学院法務研究科(ロースクール)での租税法の講義では、毎年、離婚にまつわる税金の話をしています。将来弁護士になった場合は離婚にかかわることが多いですからね。

 

財産分与の課税関係からお話ししましょう。

 

贈与税課税はないのが原則です。
財産分与は夫婦共有財産の清算ですからね。

ただし、贈与税・相続税を免れる目的の財産分与のすべて、過大な財産分与である場合の過大部分、には贈与税が課税されます。事情によっては、離婚の成立を最優先し財産分与においてかなり譲歩された形の離婚が成立することもあります。2分の1の割合を大きく超えるような財産分与には気を使います。

なお、法律上は贈与者も連帯納税義務を負います。リスクは当事者双方気にしなければなりません。

 

土地や建物の分与の際には、分与者に譲渡所得課税がなされます(譲渡所得税の話は不動産による財産分与に限られません。ゴルフ会員権等、資産による分与の際には考えることになります)。

資産による財産分与は、財産分与時の時価で譲渡した(収入が時価額)と見られます。
今のご時世では、婚姻中に取得した不動産の時価が取得価格(建物は減価償却の考えが適用されますが)を上回っていることはあまりません。そのため、実際に課税されることはあまりないでしょう(居住用財産の譲渡に関する特例の活用もできます)。
ただ、忘れてはいけないリスクです。

 

不動産の財産分与の場合、分与さえた方の不動産取得税も気になるところです。不相当なものではない限り、課税されません。夫婦共有財産の清算ですからね。

勿論、登記の際の登録免許税、将来の固定資産税の負担はありますよ。

 

なお、慰謝料をもらっても課税されません。慰謝料は無形損害・精神的苦痛に対する損害賠償金です。不相当な額ではない限り、所得税、贈与税等の課税がなされることはありません。

 

離婚にあたっては、ケースによっては税金で足元をすくわれるリスクもあるということです。

 

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離婚と自己破産 【借金問題】

弁護士の仲田です。

債務整理のうち自己破産と離婚との関係です。

自己破産申立てに伴って離婚をされるご夫婦もよくいらっしゃいます。経済的破綻が離婚の理由になったケースですね。

 

自己破産申立て直前の離婚で、かつ財産分与慰謝料の支払いを伴う場合、破産手続において問題視されます。財産隠し、破産財団からの財産の散逸を疑われるのです。場合によっては偽造離婚も疑われます。

 

経済的破綻が離婚の引き金になった場合、どうしても離婚が自己破産申立て準備(受任通知による支払停止や経済的危機状態)に近接して行われます。タイミングが悪くても仕方がないではないかと思うのですが、理屈上仕方がないです。

 

財産分与慰謝料等の離婚時給付は、贈与等無償行為とは扱いが異なります。財産分与は夫婦共有財産の持ち分の顕在化ですし、慰謝料の原因が存在するのであれば慰謝料支払債務が発生しますから、直ちに否認されるわけではありません。

 

基本は不相当な(正当な理由がない、あるいは過大な)財産分与や過大な慰謝料については否認される(受領者が返還を求められる)と考えていいのでしょう。もっとも、慰謝料支払債務については、相当な原因があり相当な金額であっても、別途偏頗弁済が問題となり得ます。

自己破産直前の離婚は、そこら辺を調査するために管財事件になることが比較的多いでしょう(財産分与がなく養育費支払いのみという場合は基本的に同時廃止で終わっています)。

 

管財事件になると、管財人による調査がなされます。別れた配偶者等に事情を聞かれることもあります。離婚が決まっている場合でも、後々問題にならないよう、あるいは問題になっても傷口が浅くなるように、お早めに弁護士に相談された方がいいです。

 

このように、離婚が絡む自己破産はかなり神経を使うことになります。早めにご相談の上で進めてください。

 

なお財産分与が管財人に否認されなくとも、財産分与の結果として共有になった不動産がある場合には、破産管財人から一緒に売却する、あるいは持分の買取り等を要求されます。その限りで他方配偶者も自己破産手続に関わってくることにご注意を。

 

債務整理(任意整理、民事再生、自己破産等)のサポートはなかた法律事務所にご用命を。

 

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