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財産分与、慰謝料と税金 [離婚問題]

広島県広島市の弁護士仲田誠一です。

 

広島大学大学院法務研究科(ロースクール)での租税法の講義では、毎年、離婚にまつわる税金の話をしています。

弁護士はお金や物のやりとりに関与することが多いです。
お金や物がやりとりされると、必ず税金を気にしないといけません。
そのため、弁護士実務にまつわる税金の話をしています。

離婚も例外ではありません。特に、将来弁護士になった場合は離婚にかかわることが多いですからね。

 

財産分与の課税関係からお話ししましょう。

 

財産分与は無償で財産を移転しますね。
しかし、贈与税課税はないのが原則です。
財産分与は夫婦共有財産の清算ですからね。


ただし、贈与税・相続税を免れる目的の財産分与のすべて、過大な財産分与である場合の過大部分、には贈与税が課税されます。

実際問題として、離婚をしたいしたくないの力関係などの事情によっては、離婚の成立を最優先し財産分与においてかなり譲歩された形の離婚が成立することもあります。
2分の1の割合を大きく超えるような財産分与には少し気を使います。

 

なお、法律上は贈与者も連帯納税義務を負います。
リスクは当事者双方気にしなければなりません。

 

土地や建物の分与の際には、分与者に譲渡所得課税がなされます(譲渡所得税の話は不動産による財産分与に限られません。ゴルフ会員権等、資産による分与の際には考えることになります)。


資産による財産分与は、財産分与時の時価で譲渡した(収入が時価額)と見られます。

今のご時世では、婚姻中に取得した不動産の時価が取得価格(建物は減価償却の考えが適用されますが)を上回っていることはあまりません。
そのため、実際に課税されることはあまりないでしょう(居住用財産の譲渡に関する特例の活用もできます)。

ただ、忘れてはいけないリスクです。

 

不動産の財産分与の場合、分与さえた方の不動産取得税も気になるところです。
しかし、不相当なものではない限り、課税されません。
夫婦共有財産の清算ですからね。


勿論、所有権名義変更登記の際の登録免許税、将来の固定資産税の負担はありますよ。

 

なお、慰謝料債権は非課税です。慰謝料をもらっても課税されません。
慰謝料は無形損害・精神的苦痛に対する損害賠償金ですから。

不相当な額ではない限り、所得税、贈与税等の課税がなされることはありません。

離婚協議書を作成する際には、財産分与と慰謝料の両項目を使ってバランスを取ることはありますね。
登記する際の登記原因はどちらかにしないといけないのですが。

 

離婚にあたっては、ケースによっては税金で足元をすくわれるリスクもあるということです。
中には、税金がかかることを知らなかった(錯誤があった)として、離婚協議の無効が認められたケースもあります。

 

離婚、婚姻費用、養育費、財産分与、慰謝料請求等、離婚問題のサポートはなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602

https://www.nakata-law.com/

 

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