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コラム 2026年1月

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アイフルから借入れがある場合の債務整理の注意点

広島市の弁護士仲田誠一です。今回は、債務整理にあたってアイフルからの借入れがある場合には注意が必要だという話です。
債務整理に対する対応は債権者によって異なります。近時は、以前と比べて債務者にやさしくない債権者が増えてきたように思います。アイフルもそのような債権者の一つです。アイフルからの借入れがある場合の債務整理にはご注意ください。もっとも、注意しなければならないのは、任意整理と小規模個人再生のケースです。自己破産や給与所得者等再生では問題ありません。以下、説明いたします。

目次

任意整理での注意点
小規模個人再生での注意点
まとめ

任意整理での注意点

1.任意整理とは

任意整理とは、弁護士が代理人として債権者と交渉して、条件変更合意をした上、弁済を継続してもらう手続です。
基本は、3~5年間で元金のみの分割弁済をするという形での解決です。元金はカットされませんが、遅延損害金はカットされ、将来利息も付きません。従前は、ごく一部の強硬な債権者を除き、問題なくこのような形の和解解決が可能でした。

2.アイフルの対応には注意

近時、上記のような任意整理に難色を示す債権者が増えてきたように思います。和解日までの遅延損害金を弁済額に加えろ、将来利息を支払え、というような債権者ですね。特に、アイフルは強硬な債権者の1つだと認識しています。従前は違ったのですが。
アイフルからの借入があり、特に借入金額が大きい場合、任意整理は選択しがたく、自己破産や個人再生という法的手続をお勧めせざるを得ないケースも出てきています。仮に任意整理に対する厳しい対応の結果として法的整理を招くことがあるとすれば、本末転倒なのではないかと思うところです。
現実問題として、アイフルが債権者に含まれているケースでは、任意整理の手続選択は慎重にならざるを得ません。債務整理の方針決定にあたっては、弁護士とよくご相談してください。

小規模個人再生での注意点

1.小規模個人再生とは

個人再生は個人が利用する民事再生手続ですね。個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があります。その違いを簡単に説明します。
基本形は小規模個人再生です。最低弁済額が、①100万円、②債務額ベースの最低弁済額(多くのケースで5分の1)、及び③清算価値(財産額-破産の場合の自由財産拡張対象分は控除)のうち、大きい金額となります。ただし、債権者の頭数の半数の反対あるいは債権額の過半数を占める債権者の反対があれば、再生計画は認可されません。
これに対し、給与所得者等再生は、最低弁済額の基準に④可処分所得の2年分の額、が加わります。その代わり、債権者に意見を聞くことはなく、再生計画が認可され得ます。
小規模個人再生よりも給与所得者等再生の方が最低弁済額が大きくなる傾向があります(収入が高い場合、あるいは被扶養者が少ない場合)。そのため、小規模個人再生がよく利用されます。給与所得者等再生の方が小規模個人再生よりも要件が厳しい点もその一因ではありますが、やはり一番の理由は最低弁済額の問題になります。

2.アイフルの対応には注意

上述のとおりの理由で、小規模個人再生が基本的に利用されます。従前は、小規模個人再生にあたって、反対をしてくる債権者はほとんどいませんでした。債権者の反対で再生計画が認可されないケースは、借り方に非常に問題がある等、かなりのレアケースに限られました。
ところが、アイフルは小規模個人再生の再生計画に反対をしてくる態度をとり始めました。同社が再生債権者に含まれる場合、債権者が2社以内のケースや、同社の債権額が過半数を占めるケースでは小規模個人再生の選択はは困難ですね。再生計画が不認可となる可能性が高いわけです。それ以外のケースであっても、アイフルの反対を前提に手続選択をする必要があります。
結果として、個人再生であれば給与所得者等再生を選択せざるを得ないケースが増えました。また、最低弁済額や他の要件との関係で給与所得者等再生を選択をできなければ自己破産を検討しないといけません。仮に自己破産を選択するケースを増やす結果となるのであれば、本末転倒とはならないかと思います。
小規模個人再生を検討するにあたり、再生債権者にアイフルが含まれるのであれば、慎重に手続選択をする必要があります。弁護士とよく相談してください。

まとめ

1.債権者によって債務整理に対する対応は違う

債務整理に対する対応は債権者によって違います。利用者=債務者に厳しい対応をする債権者も少しずつ増えてきている肌感覚があります。債務整理においては、債権者の構成も考えや上で、方針や手続選択をする必要があります。

2.アイフルの対応の注意点

アイフルが債権者に含まれている場合、任意整理が選択しがたく、自己破産や個人再生という法的整理を選択すべきケースもあります。ご注意ください。
また、アイフルが再生債権者に含まれる場合、小規模個人再生ではなく、給与所得者等再生を選択すべきケース、あるいは自己破産を選択するべきケースもあります。ご注意ください。

今回は一つの例としてアイフルの債務整理に対する対応についてお話しましたが、厳しい対応をしてくる債権者は他にもあります(例えば、すぐに訴訟を提起してくる債権者など)。債務の整理をお考えになる際は、お早めに弁護士にご相談ください。

この記事を書いた人

弁護士 仲田 誠一(広島弁護士会所属)
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◆経歴
1996年4月~
あさひ銀行 融資、融資管理、企業再生、法人営業等
2002年5月~
東京スター銀行 経営管理、内部監査、法人営業等
2004年4月~
広島大学大学院法務研究科
2008年12月
弁護士登録
2017年~各前期
広島大学大学院客員教授(税法担当)
◆資格等
弁護士
公認内部監査人試験合格
著作「自転車利活用のトラブル相談Q&A」(民事法研究会,2022)

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