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コラム 離婚問題: 2018年1月

氏の変更のお話 【離婚問題】

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は、あまり弁護士が目にしない離婚の周辺問題のお話を1つ。
 
離婚に際して、氏(苗字)を変更していた配偶者は、婚氏(結婚時の氏)を続称するか婚姻前の氏に復氏するのかを選択できます(期間制限はありますが)。
1度目の離婚ではあまり問題になりませんが、2度目以降の離婚では、やっかいな話が出てくるのです。

仮に、前婚で婚資氏続称を選択していた場合、再婚後離婚した際に、選択できるのは2回目の結婚時の婚資を続称するか、離婚の前の氏(前婚の配偶者の氏)に戻るかなのです。
届け出だけで生来の氏(生まれながらの氏)に戻ることはできないという問題が生じます。
 
それではどうしたらいいのでしょうか。
氏を変更するには、家庭裁判所に氏の変更許可の申立てをし、許可審判を得る必要があります。
変更を求める氏の通称としての使用実績や変更の必要性がきちんと吟味され、簡単には認められません。
戸籍上の氏を変更するのは大変です。
そのため、誰かが氏を変更したと言っても、戸籍はそのままで通称を変えているだけの方も多いです。
 
でも、上述のケースでは、たまたま前婚離婚時に婚氏続称を選んだために生来の氏に手続上戻れないだけですね。生来の氏に戻ることを許しても何も問題がなさそうです。

そこで、そのような場合には、簡単にできる婚姻前の氏への変更に準じて、通常の氏の変更よりも許可が得られやすい傾向となっています。
変更許可申立てが権利濫用にあたる、あるいは変更により社会的な支障が生じる等の事情がない限り、生来の氏への変更を許可すべきとする裁判例があるのです。
 
ところが、先日、上述の例で氏の変更が許可されなかった事案の即時抗告を経験しました。
家庭裁判所では、氏の変更の必要性を通常の氏の変更許可申立てと同様に厳しく吟味され、氏を変更する止むを得ない事情がないと許可されなかった事例でした。
上述の裁判例等とは思考方法が逆ですね。原則ダメで例外的にやむを得ない事情があるか判断するという考えです。
家庭裁判所が上述の裁判例を知らないわけではなかったのでしょうが、家庭裁判所の判断は納得ができないものでした。
勿論、本人が代理人をつけずに手続をしていたので、上手く裁判所を納得させられなかったのかもしれません。
 
そのため、即時抗告から代理人としてかかわりました。
抗告審たる高等裁判所には上述の裁判例の存在等を説明して、無事に原審判を取り消してもらい、氏の変更の許可を出してもらいました。
抗告審で原審判の結論が覆るのはなかなかないのですが、今回はきちんとこちらの主張を理解していただき一安心しました。
 
離婚財産分与慰謝料、氏の変更のご相談はなかた法律事務所へ。
 
広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所

https://www.nakata-law.com/

 

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