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コラム 企業法務 5ページ目

事業承継に関する税制改正 [企業法務]

昨年末に平成30年度税制改正大綱のお話をしようとしたところ、なかなか投稿ができなくて改正が済んじゃいました!

 

事業承継税制の拡充が図られています。

 

所謂自社株の承継については、かなり使いやすい制度に改められてきましたが、更に拡充されることになります。納税猶予割合が100%になるということです。

会社経営を持続させる前提であれば、自社株の承継の場面に限っては、悩まなくて済むのだろうと思います。ただし、10年の時限立法です。

時限立法であることからも、今後税制改正が事業承継対策のカンフル剤になることが予想されます。この機会に検討されてはどうでしょうか。

 

勿論、事業承継対策は、自社株の承継の問題だけにはとどまりません。自社株の集中が前提であることはもちろん、後継者育成の面がより重要な課題です。もちろん、財産的な面でも自社株の承継だけでは不十分であり(贈与税・相続税対策イコール事業承継対策ではありません)、多方面にわたる対策を組み合わせて事業承継を迎えなければいけません。

株式のことだけで安心される経営者もいらっしゃいますが、事業承継対策を行おうと決断されるのであれば、この機会に全ての対策を検討して、後顧の憂いないようしていただきたいと思います。

 

事業承継リスクは、同族中小企業のリスクの中で必ず発生するリスクであるという点で、異質です。会社を飛躍させるチャンスともなりますので、ぜひご相談ください。

 

顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602
 

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M&Aを検討されている企業の方へ [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

広島でも中小企業のMAが増えてきたように思います。
当職も、規模はいろいろですが、常に案件を抱えている状態です。


地方の中小企業のMAは、大企業やベンチャー企業のそれとは異なり、売り側の動機は、事業をどう継続しようかという、事業承継の問題とパラレルな場合が多いですね。

後継者候補がいるのであれば事業承継対策を、いないのであればMAを行い、事業を守る、従業員を守るということになるのでしょう。

買い手としたら、国内市場の拡大が見込めない中、かつ人材不足の中、簡便に市場と人材を手に入れられるため、積極的に考えられる企業も多いところです。

 

MAは、突き詰めれば(他の制度も組み合わせることもありますが)、事業譲渡株式譲渡、合併の方法をとることになります。

事業譲渡、合併は、譲渡者・譲受者(多くは会社間)の契約です。株式譲渡は新旧株主間(多くは個人間)の契約になり、それぞれメリット・デメリットがあります。

事業譲渡の選択が割合多いと思います。簡便ですし、譲渡先の債務を切り離すことが可能ですから。
株式譲渡や合併は、許認可や取引口座の関係で被買収会社の法人格を活かしたい場合に使われますでしょうか。不動産を多数保有する会社であれば手数料、税金面でもその選択をすることもあると思います。

ただ、中小企業であれば、税制上のメリットが大きい適格合併の場合を除いて、合併を選択するケースは少ないかもしれません。手続が煩瑣ですからね。

 

MAには手続の選択が必要であり、また制度の組み合わせも必要な例があります。ケースバイケースでの選択になります。スキームの設計自体から専門家にご相談されることをお勧めします。
当事者が合併を望んでいたケースでも、当職が間に入ったところ、事業譲渡で済むことが判明し、スムーズかつ簡単に案件が進んだ例もありましたね。

 

MAは、多かれ少なかれリスクがあります。
その観点からも第三者の目を入れた方がいいでしょう。
合併あるいは株式譲渡であれば、相手方会社あるいは買収株式発行会社が保有するリスクを丸々引き継ぐことになります。
事業譲渡であれば、譲渡会社の抱えるリスクはある程度遮断できますが、それらは事業価値自体の評価に関わってきます。
勿論、手続自体のリスクも発生します。

また、それぞれ法定手続が必要ですね。サポートを得た方がいいでしょう。
MA(従業員に引き継いだ例)で、法的にきちんと手続が踏まれていないことから生じたトラブルの解決をお受けしたこともあります。

もちろん、大きな売り物あるいは買い物でもあります。保険の感覚でコストを考えることができるでしょう。

専門家を入れる費用はコストと見て、当事者間だけで進めず、専門家を入れることをお勧めします。


専門家を入れるとして、どの程度依頼するかによってコストも変わります。
取引規模に応じて選択することになるでしょう。
一番簡単なのは、助言、契約書作成、法定手続のサポートでしょうか。基本的に弁護士だけで大丈夫ですね。契約書作成過程で、ある程度のリスクはチェックできるでしょう。
監査(デューデリジェンス)まで入れると費用はより嵩みます。法務監査、会計監査あるいはいずれか一方がメインですね。どちらかだけ行うということもあります。会計監査が必要な場合には弁護士と税理士・会計士が連携しなければなりませんね。
当職が扱う案件も、両方あります。取引の規模、想定されるリスクの大小、かけられるコストに応じて様々です。
勿論、マッチングあるいは早期の交渉段階からお手伝いをするケースもあります。
逆に、当事者双方から話が決まっているので形を整えて欲しいと最終段階からお手伝いすることもあります。

同じ専門家でも得手不得手が出てくる分野です。弁護士を選択する場合には、疑問点や質問等を投げて、本当に任せていいかよく吟味してください。また、コストはどこに頼むかで大きく変わってくる点もご注意ください。

 

当事務所は、MAについても、税理士、銀行等とも連携しながら力を入れて取り組んでいる分野です。ワンストップで対応できるので重宝していただいております。
ぜひご相談ください。

 

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中小企業のリスク管理とは3 [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

中小企業がとるべきリスク管理についてお話しし、今回が3回目で最後です。

前回は、リスクを洗い出し、分類し、保険を掛ける、では残ったリスクの対応はどうするのか、というところまでお話しました。

中小企業にはリスクの予防・リスクの排除が必要です。ひとつでも顕在化してしまうと経営継続自体が危険にさらされることが珍しくありません。

保険で対応できずに残るリスクは、弁護士(あるいは税務に関しては税理士)に、リスクを予防する仕組みを考えてもらってください。
中小企業にリスク管理を担う部署、人材を割く余裕はないかもしれませんし、かつそれは必要ありません。
また、リスクは法律を通じて損害賠償その他の責任の形で顕在化します。
法律的な観点からの対処は必須なはずです。

専門家によるリスク診断、その後の対応にはコストはかかります。しかし、多少費用がかかっても、仕組みづくりに一度手を付ければ何年かは通用するでしょう。
万が一リスクが顕在化した時の多大なコストを考えると、保険料と同じ感覚で費用をかけて欲しいと思います。
 
卑近な例で言うと、従業員のマイカー通勤を許している会社で、従業員の自動車保険の管理をしていない会社があります(無制限の自動車保険の加入、使用目的を「通勤・通学」にしているか定期的に確認します)。
通勤事後が起きると、会社も責任追及され大変なことになります。管理をしなければならないのです。その手間はそうかかりません。

この程度の気付きの積み重ねが必要なのです。同じような例は幾例もあります。
 
リスク対応は、中小企業の身の丈に合った、シンプルかつルーティン化できるものでなければなりません。
そこが肝です。
大上段に構えた対策は管理コストを発生させてしまいますし、どうせ定着することはありません。
最低限の分離とチェック、そして記録化ですね。
当たり前にできるような仕組みです。
それには各会社に合ったやり方を検討しないといけません。
当職は、内部監査の知識・経験もあることから、中小企業に適合したリスク対応を研究・実践しているところです。
 
リスクへの対応は、決して後ろ向きの仕事ではありません。
会社の継続、あるいは収益に直結する経営戦略です。

最後に、簡単に申しますと、保険で対応できるものは保険へ、そうでないものは専門家によるオーダーメイドの仕組み作りということで、中小企業のリスク対応は完成します。
中小企業はそれ以上のコストをリスク管理にかけられませんしかけるべきでもありません。
かつ、リスク対応は中小企業にとっても経営戦略として必須事項です。
 
少なくとも10年に1度は、会社のチェック、リスク診断をされることを強くお勧めします。
人間ドックは年に1回行かれるのでしょう。会社も本当は数年に一度は点検した方がいいのでしょうね。
 
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中小企業のリスク管理とは2 [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

中小企業のリスク管理の続きです。
 
中小企業のリスク対応はどうするべきなのでしょうか。

経営者の方にリスクの管理をしてくださいとは非現実的なことであり、当職も言いません。
中小企業経営者としてやるべき仕事が他にいくらでもあります。

それではどうするのでしょうか。
簡単に言えば、保険の本当の活用と専門家の助けを得ることです、言わば人間ドックならず事業ドックにように会社を診断してもらい、リスクの顕在化の回避・予防をすることです。
 
今回は、なぜ、保険の活用なのでしょうかというお話をします。

それは、リスクが顕在化するのは最終的にはお金の形だからです。
保険をかけられるものであれば、保険をかければ十分ですね。保険金で対応できます。

かつ、保険の活用によりリスク管理ができるようになるというメリットもあります。
大企業は、リスク自体を数値化して管理することを管理部門を用意し行っています。
私も銀行員時代に携わったことがあります。

中小企業にはそのようなことはできません。経営資源をそこに投入することはできませんし、リスクを数値化すること自体が困難です(ある程度のロットがなければリスク管理は難しいです)。

それが、保険により対応することにより、保険料という目に見える形でコストを予算化できます。
できなかったはずのリスク管理ができるようになるのです。
保険の管理は必要ですが、それも気の利いた保険代理店に投げればいいのです。
だから保険の活用なのですね。
 
保険の活用には、まず、リスクの洗い出しをします。

御社の商流に沿って、オーダーメイドで確認をしていきます。この点は、必ず弁護士に見てもらってください。なぜなら、リスクは「法律を通して」顕在化するからです。
 
次に、洗い出されたリスクを保険で対応できるものとできないものに区分けします。
事業承継や退職金等のリスクには生命保険、その他は損害保険でしょう。
保険で対応できるものは、予算との兼ね合いに応じ、すべて保険を掛けます。
あとは保険の管理をすればいいだけです。

保険が掛けられるリスクはすべて保険で対応した方がいいですね。
後は、予算をどれだけかけられるかの経営判断です。
 
勿論、すべてのリスクに保険を掛けられるわけではありません。
では、保険が掛けられないリスクはどう対応すればいいのでしょうか。
 
次回にお話しします。
 
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中小企業のリスク管理とは1 [企業法務]

広島県広島市の弁護士仲田誠一です。

当職は、当事務所で、あるいは合同会社RYDEENという士業の集まりに属して、中小企業に特化した法務・リスク管理・M&A事業承継・内部統制等のサービス提供、あるいは経営塾・企業再生・セミナー等を行っています。
銀行等とも連携し、中小企業を元気にしようと頑張っております。
 
巷にある経営指南本やマニュアルあるいはコンサル会社のサービスは、大企業向けのものか、それをもじったものが大半です。

大企業と中小企業は同じ株式会社であったとしても、似て非なるものです。経営戦略が同じではいけません。

そこで、中小企業に特化した専門家によるサポートが必要だということなのです。
 
ところで、中小企業の経営者は、あまりリスク管理にご興味がありません。
「今まで問題がないから」、「あるいは業界の慣行だから」とよく耳にします。

中小企業には管理部門に人を割くことができませんし、リスクを計数的に把握して管理するなんで不可能です。

経営者の仕事は営業・開発等前向きな仕事です。

そういったこともあって、リスクに興味がないのは当然だろうと思います。
 
しかし、興味がないのと放っておいていいのとは別問題です(法的にリスク管理体制の構築が取締役の善管注意義務の中身になっていることは当然です)。
 
中小企業こそリスク管理は必須です。

今回はこのようなお話をしようと思います。

中小企業と大企業の違いの1つに体力があることは異論がないと思います。

大企業は資本が大きく、リスクが顕在化しても、ある程度吸収することができます。
リスクを数値化してどれだけのリスクを負っているかを把握し、それに応じた引き当てをしております。

これに対し、中小企業は、大きな契約1つでも揉めれば、解決するまでに資金繰りに窮し、すぐに経営危機に発展します。

業界の慣行は裁判では通用しませんし、法的な紛争が当たり前の時代です。

当職は何度もそのような場面に出会いました。
少しの工夫でそのようなトラブルはある程度防ぐことができます。
「事前に相談をしてくれれば。」と残念な限りです。

そのようなリスクは取引行為に限って生じることでもありません。
従業員の通勤事故1件でもそれが無保険事故だっただけで、1億を超える損害賠償請求が会社に来て経営危機にもなり得ます。

中小企業こそ、リスクが顕在化したら、即、経営危機に陥る危険があるのです。

大企業よりもむしろ、リスクの顕在化が即経営危機に直結する中小企業こそ、リスクの回避が必須なのです。
 
経営者にとって、儲ける方向の前向きな仕事が一番大事なのは当然です。

しかし、企業防衛戦略、儲けた、儲けるはずのお金を失わないということも経営には大事です。

リスクにどう対応していくかは中小企業経営者にとって必要な経営判断なのです。

しかし、中小企業にはリスク管理などできないと言われるでしょう。

確かに、前述のとおり、ヒト・モノ・カネの経営資源をそこに割くのは難しいですし、リスクを計数化して管理すること自体が非現実的です。

では、中小企業はリスクに対してどのような対応をすればいいのでしょうか。

保険の活用と専門家(弁護士)によるシンプルな仕組みづくりです。
意識的にそれができているかが大事です。

それは次回、次々回にお話しします。
 
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顧問弁護士のご活用をされてみませんか [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は、顧問弁護士の活用のお話をさせていただきます。

顧問契約を弁護士とされている中小企業は少ないかもしれません。
 
「法的なトラブル・問題が生じたら個別に弁護士に相談すればいい」と考えられる企業さんもあるでしょう。
また、「うちには法律問題が頻繁に生じるわけではないから必要ない」という企業さんも多いでしょう。
 
確かに、個別の法律問題に相談、対処してもらうだけの弁護士ならわざわざ顧問契約を締結する必要はないかもしれません。
 
もっとも、その場合でも、顧問弁護士がいると、すぐに相談できる、すぐに対処してもらえる、安く対処してもらえるというメリットは当然あります。
 
しかし、顧問弁護士は個別の法律問題を処理するだけが仕事ではありません。

中小企業は一つでもリスクが顕在化すると経営継続に危険をもたらします。
大きな契約1つでもトラブルが発生すると、資金繰りが破綻してしまいます。

リスクは顕在化してから対処するのでは不十分であり、予めリスクの発生を防ぐ必要があります。

中小企業にとってリスクの回避、排除は必須です。
顧問弁護士は、企業に寄り添って、法的なリスクを予防的に下げることが大事な仕事なのです。
 
社長様が気づかない潜在的な問題点は多々存在します、しかも中には企業の存立に影響を及ぼしかねないリスクもあります。「これまで何もなかったからいい。」ではなく、日々顧問弁護士に相談等をすることで「これからも何もないようにする。」ことが必要があります。

企業には法的な問題点が、社長様が考えられるより多く存在します。
リスクは法律を通じて顕在化します。法律的な観点からのチェックが必須です。
できれば、個々の問題に対処するだけではなく、定款、就業規則、賃金体系、契約関係等々の見直しから行うべきです。
また、日頃からいろいろな相談をする中で、一つ一つリスクを潰していくことが大事でしょう。
 
また、企業には必ずイノベーションが必要です。企業自体に寿命があるのはご存知でしょう。
寿命に至らずとも、組織の硬直化、営業の硬直化により、外部環境への対応が遅れる、内部環境が悪化するということは特別なことではありません。
再生企業に陥るケースはほとんどイノベーションに後れた企業です。
 社長様は、お立場上、周りにイノベーションを提案するブレーンを作ることは難しいものです。
意識せずともイノベーションが遅れてしまいがちです。
組織、体制、労務管理等々のイノベーションについても、法律の仕組みを活用しなければいけない場面が多いです。
そのため、社長様には、是非、顧問弁護士等の専門家のブレーンを用意し、それを活用しながら本業に邁進していただきたいと思います。
やはり日頃から様々な相談をするのがいいのではないでしょうか。
もちろん、アドバイスが必要なのは純法律的な問題だけではありません。
 
さらに、顧問契約のコストはお考えになるよりも低廉なケースが多いです。
予想される事務量等にもよりますが、月3万円から、ぐらいが相場でしょうか。
定額のコストを支払って本業に邁進していく、決して無駄なコストではないと思います。
 
ただし、顧問弁護士には、企業のことがわかる、金融のことがわかる、数字がわかる等、典型的な従前の弁護士と異なった資質が要求されるでしょう。
法律だけしか知らないという弁護士であれば対応できませんね。用心棒的な顧問弁護士しかできません。
 
当職も、銀行勤務経験、内部統制の資格等の企業法務、金融知識、会計知識のストックとは別に、様々な企業さんとの勉強会、研究会、セミナー等を担当しあるいはそれらに参加することにより企業のことをよりよく知り、法科大学院にて税法の講師を担当して税務知識も蓄え、あるいは他士業との連携を深めてワンストップサービスの提供に努めるなどし、企業の皆様の多様なニーズに対応できるよう準備をしております。
 
なお、蛇足ですが、顧問弁護士は、企業様の方から積極的に活用してください。
案件を多く抱える弁護士が能動的に日々のモニタリングを行うことはなかなか困難です。
声をかけていただければ、勿論最優先で検討するでしょう。
企業が能動的に何事でも相談する、その中で弁護士に考えてもらう。という風にしないと、名ばかりの顧問弁護士になってしまいがちですので、ご注意ください。
 
顧問弁護士のご用命は是非なかた法律事務所に。
 
広島の弁護士 仲田 誠一
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個人の所得税と法人の法人税の違い [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

所得税と法人税の違いをお話いたします。
個人と法人とは税金の仕組みが全く違います。
会社経営をされている方の節税や事業承継対策もそこら辺がヒントになることが多いです。
 
当職は昨年度から広島大学大学院法務研究科(いわゆるロースクール)にて税法の講義を担当しているのですが、学生に対する講義もそのような話からスタートしました。
 
税法はかなり細かいのです。
不正確になることを承知で、ざっくりとしたお話をしましょう。
 
個人の所得税と法人税の大きな違いは2点です。
 
まず、個人の所得税では、所得が10種類に分けられて、それぞれ課税の仕方が異なります。
これに対して、法人税は一律です。

所得税には税金が安い所得の種類があります。その代表例は、退職所得です。
法人から個人への財産移転を考える際にはその点を考える必要があります。

次に、所得税は超過累進課税であるのに対し、法人税は一律税率です。
個人の所得税は、所得を分散するだけで1人あたりの所得が減るため適用税率が下がり、節税になります。
会社で税金を払うか、個人で税金を払うかの問題もあります。
 
これらの点を一番考えないといけないのが事業承継の場面です。
 
事業承継対策をするには株式承継は勿論、遺留分対策、相続税準備のために後継者の資産育成も必要でしょう。先代の遺産の維持・形成との兼ね合いも問題となります。
どうしても、会社から個人(先代あるいは後継者)への所得移転の場面が出てくるのです。
現オーナーの資産形成を図るべき場合もあるでしょうし、承継に備えて後継者の資産育成を図るべき場合もあるでしょう。
なお、会社の内部留保を蓄積する一辺倒は、税金面、事業承継面では愚策です。
 
会社⇒先代あるいは後継者への資産移転は、できれば安い所得分類になるよう、できれば所得を分散するよう、中長期計画を立てて、適切なタックスプランニングを行うことが得策です。
 
もちろん、具体的にどのような対策を行うかは会社や個人の状況によって異なります。
オーダーメイドでプランを立てないといけません。
 
なお、事業承継は、税金のことだけを考えてはいけません。
タイミング、緊急性等を加味して税金がかかっても行うべき手段は行うという心構えが必要です。
税金対策に終始するのではなく、適切なプランニングが大事ということです。
今回は、税制面のお話でしたが、会社の承継は、経営資源であるヒト・モノ・カネ・ジョウホウの承継です。
カネのことばかり考えても承継は成功しません。
きちんとした計画を立てて進めるべきです。事業承継税制を利用したら終わりという話ではありません。


ちなみに、税法にはちゃんと同族会社の行為計算否認等の否認規定が用意されています。
後に否認されるような節税対策を行うことはコストを逆に上げることになりますのでご注意ください。

事業承継は、法律面でのサポートは勿論、税制の統一的理解の下で進めなければいけないということですね。
 
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新株発行価額 [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

前回、事業承継対策等の戦略的経営のための種類株式や属人株式の活用をお勧めしました。
 
それに絡む新株発行の価額について若干の補足をします。

新株を発行するのは、文字どおり資本を導入することもあれば、株主構成の変更を企図するものもあると思います。
いずれにせよ、会社に何かがないとあまりやりませんね。
将来の紛争の火種がある場面が多いかもしれません。
 
そこで、新しく株を発行する場合には、その発行価額に注意しなければいけません。
 
新株発行において、それを面白くないと思う株主がいる場合、「特に有利な金額」で発行したと判断されると手続要件が加算されるため、株主総会決議を取り消されるなどして効力を覆されるリスクがあります。
 
特に有利な金額で発行した(「有利発行」といいます。)とされるのは、「公正な価額」を下回る価額設定をしたときです。
 
漫然と、当初の発行価額で新株を発行してはいけないのです。

この点、旧商法下の事件ですが、近時判例が出ました。
 
非上場会社が株主以外の者に新株を発行するに際し、客観的資料に基づく一応合理的な算出方法によって発行価額が決定されたといえる場合には、その発行価額は、特別の事情のない限り、有利発行には当たらない。
 
とするものです。
 
相場が出ている上場会社の株式と違って、非上場株式の株式は、時価の評価方法自体が、純資産方式、類似会社比準方式、配当還元方式、収益還元方式、DCF方式等、と多岐に別れています。
「これが正しい」という明確な基準はありません。
そのため、何が公正な価額=時価に近い価額であったかを、事後的に、評価方法のどれかによって検証されてしまうと、新株を発行する側は恐いですね。
新株を発行する時点で、将来どのような基準で公正な価額が判断されるのか予測できないからです。
 
先の判例は、経営者の予測可能性を考慮して、公正な価額を事後的に検証するのではなく、当時の経営者の判断過程が合理的であったかどうかを検証するとした判断です。
これにより、経営者は、発行当時に客観的に妥当と思われる判断過程で決定すれば安心です。
裁判所の言い回しである「特段の事情」は一般的に簡単に認められません。
もちろん検討資料等、専門家の意見等判断過程の妥当性を証する書面は作成、保存する必要があります。
むしろ、判例は、それらの資料をきちんと作成して保存することを要求する趣旨と捉えるべきでしょう。

実務に即した判断と言えるかもしれません。

なお、従業員に対する新株発行に多いですが、時価を無視して従前の発行価額にて新株を発行した場合、税務上の問題も出てきます。
会社や経営者が従業員に対して発行した株式を購入する場面でも、時価を無視して従前の発行価額にて買い取ることもありますね。こちらも税務上の問題が出てきます。
思わぬ課税関係を発生させるので、ご注意ください。
 
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種類株式、属人株式2 [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

前回からの種類株式、属人株式のお話の続きです。

種類株式、属人株式の活用例ですね。
 
後継者に引き継ぐ前に中継ぎ経営者を用意する場合があります。
中継ぎ経営者が株主である場合あるいは経営に一定の責任を持ってもらうために株式を取得してもらう場合には、後継者の株式と中継ぎ経営者の株式の種類を変えることでスムーズになるでしょう。
経営に責任を持ってもらい、かつ将来揉めることがないようにする対策ですね。
 
後継者育成のため種類株式としては、黄金株(議決権制限・拒否権付・取得条項付)を先代が持つ例がよく挙げられます。
お目付け役の株ですね。
個人的には、2種類の議決権の属人株式(ステップ・ダウン株)を設定する方がおもしろいと思います。
先代と後継者の議決権数が年を経るごとに変わるものです。最初は先代が決定権を有する議決権数を維持し、後継者の成長に合わせて何年かすれば後継者の議決権数が先代の議決権数を上回ります。

外部資本を導入する際には、議決権制限、取得請求権付、取得条項付、代金、議決権復活条項、拒否権付等様々な組み合わせを設定することが考えられます。
種類株式の内容によって利害調整をするわけです。
ただ、外部資本の導入は、結果的に借り入れよりもコストが高くつくことがあります。
IPOを企図している場合は別ですが、慎重に進めないといけませんね。
 
大株主が事故等で判断能力を失った際、行方不明になった際に、株主総会の定足数を満たすことができずに株主総会開催ができない事態があります。
新たな取締役の選任すらできなくなります。
成年後見人や不在者財産管理人の選任では経営の継続がおぼつきませんし、時間がかかります。
特に、揉める要素があると困るのですね。
そのような事態を回避して会社の継続を可能とするものとして、属人株式を利用することもお勧めです。ヒーロー株と言われているようです。
 
他にもいろいろな場面での活用が可能です。会社の戦略に応じた設計ができるのです。
せっかく会社法がこのような制度を用意してくれました。
組織設計は、戦略的経営そのものではないですが、戦略的経営を支えるものとして、経営者の方々には是非検討していただきたいところです。
 
次回、新株発行の価格について補足します。
 
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種類株式、属人株式1 [企業法務]

広島市の弁護士仲田誠一です。

前回、定款自治のお話の中で、種類株式、属人株式に触れました。
今回は、その補足をいたします。
 
会社の所有者は株主です。
株主は数量的に(持ち株数に比例して)平等に扱うのが原則です。株主平等原則です。
ところが、今は株主平等原則の例外が認められています。
それが、種類株式、属人(的)株式です。
 
それらが認められた理由は様々あります。
ざっくり申し上げると、資金調達を多様にする、経営形態を多様にするといったところでしょうか。
 
中小企業にとっては、外部資本を導入するためのほか、事業規模に応じた戦略に応じた機動力ある意思決定をするために、あるいは事業承継、会社の継続のために利用すべき制度です。
 
種類株式は、内容の違う株式のグループを作るとイメージしてください。
配当、残余財産、議決権、譲渡制限、取得請求権付、取得条項付、全部取得条項付、拒否権付(黄金株)、役員選任解任権付について内容の違う株式を発行し、それぞれ株主に割り当てるのです。
ニーズに合わせて、複数の内容を組み合わせることもできます。
登記事項なので種類株式の発行の事実は外部からわかります。
 
なお、同時に種類株主総会決議不要の定款の定めもしておかないと面倒です。
 
属人(的)株式は、ニーズに合わせて株主の個性を重視し異なる取扱いをするものです。
閉鎖会社のみ設定可能で、剰余金、残余財産、議決権について定めます。
種類株式と異なって登記事項ではありません。会社の外からはわからないのですね。
 
種類株式、属人株式は、戦略的に様々な利用が考えられます。
 
例えば、相続、事業承継の対策としてはどうでしょう。

種類株式、属人株式は、相続、事業承継としての株式の集中あるいは議決権の集中に活用することができます。
 
種類株式であれば、議決権株式(配当無)と無議決権株式を設定する、後継者株式以外を取得条項付(共有持分含む旨明記)にする、といったところでしょうか。
勿論、他にも考えられるでしょう。

属人株式では、議決権の属人株式(VIP株)の設定です。現社長あるいは後継者の株式の議決権を他の株主の持つ株式よりも多くするものです。

私は後者の方が使い勝手がいいなと考えています。
特に、株価が高いなどの理由で株式の集中に時間がかかる場合には、議決権の属人株式(VIP株)と暦年贈与を組み合わせるといいですね。

勿論、事業承継税制を利用して済むケースもあるでしょう。
時限立法なので忘れずに検討してください。
事業承継税制の利用では対応しきれないケースも多くあり、上記のような対策は有用です。

 蛇足ですが、相続対策として、共有株式の分割権利行使の定めを定款に記載することをお勧めしていました。それがなければ、遺言がない場合は遺産分割協議が終わるまで、遺言があっても遺留分減殺請求をされた場合、株主総会が事実上開催できない、もしくはクーデターなどの紛争を招く可能性があるからです。しかし、最高裁の判例で遺産共有株式の権利行使方法について、持分過半数で決定するという判断がなさました。上記定款の規定の有効性を論じたわけではないですが、有効性に大いに疑問を生じさせてしまう判例です。このような定款の規定は無効とされると考えて対策を練らないといけないのでしょう。

続きはまた次回に。
 
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弁護士 仲田 誠一

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