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婚姻費用分担金額、養育費金額の変更はできるか [離婚]

離婚の話です。
 

離婚係争中(別居中)の婚姻費用金額、別居後の養育費について、一度決めた金額を変更できるのでしょうか。

もちろん、一旦決めた金額を自由に変更することはできません。
 

しかし、婚姻費用や養育費は、それを決めたときに存在した事情、あるいは予測できた事情を基に金額を合意ないし決定されています。

金額を決めた後に決める時には予測できなかった事情が発生すれば、変更を行う必要が出てきます。

事情の変更により従前の約束や調停、審判結果を維持するのが不公平となった場合には、金額を増減することができ、そのための調停、審判手続が用意されています。
 

事情の変更としてよく主張されることは、収入の増減、被扶養者の増加(子の誕生)ですが、限定はされていません。

事情の変更があったら自動的に変更されるわけではないですが、養育費や婚姻費用が多すぎる、少なすぎると感じられたなら、法的にどのように主張を組み立てて増減ができるのかを、専門家とご相談ください。
 

離婚、婚姻費用、養育費、財産分与、慰謝料請求等、離婚問題のサポートはなかた法律事務所にご用命を。
 

広島の弁護士 仲田 誠一
なかた法律事務所
広島市中区上八丁堀5-27-602


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婚姻費用における未成熟子とは   [離婚]

今回は離婚のお話をします。

離婚の際に問題となる婚姻費用とは、「夫婦とその間の未成熟子が通常の婚姻共同生活を営む上で必要な一切の費用」です。 収入が多い方の配偶者は、離婚するまでは配偶者と子供の生活費も一定額負担しないといけません。それが、婚姻費用分担請求で、離婚調停と同時に婚姻費用にかかる調停を申し立てることが多いです。

なお、離婚したら、養育費だけの問題となります。ざっくり表現すると、離婚までは配偶者と子の生活費補填、離婚後は子だけの生活費補填となり、通常は、婚姻費用>養育費となります。
ところで、婚姻費用の分担の対象となる未成熟子とは、「経済的に自ら独立して自己の生活費を獲得すべき時期の前段階にあって未だ社会的に独立人として期待されていない年齢にある子」と表現されるようです。実務上、よく問題となるのが、成年に達した大学生、大学院生、留学生の学費や生活費、仕送り費用をどう負担していくのかという場合です。

具体的には、婚姻費用あるいは養育費の終期、婚姻費用分担あるいは養育費に関する算定表との関係で上乗せがどこまでできるのかといったような問題として争いになります。
どのような場合に成年の子が未成熟子として婚姻費用分担の問題、すなわち離婚の問題として解決されるのでしょうか。
基本的には成人であれば婚姻費用とは関係なくなる(夫婦間の問題ではなく、子と親の扶養義務の話になる)、ただし現在学生であるのであれば未成熟子とみられる可能性が高いと言えましょう。 しかし、明確な年齢基準はなく、また学費等の負担については進学時の事情等も考慮されますので、「この場合はこうです」と簡単に説明できることではありません。
もっとも、離婚調停の中では、合意ができる限りで、事実上金額等に反映されるケースが多いと思います。

離婚、婚姻費用、養育費、財産分与、慰謝料請求等、離婚問題のサポートはなかた法律事務所にご用命を。



広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所 広島市中区上八丁堀5-27-602



子の面接交渉、面接交流2  【離婚問題】

弁護士の仲田誠一です。


前回子の面接交渉、面会交流についてお話しました。
今回は補足です。


裁判所の態度が厳しいというお話をしましたが、具体的には別居中あるいは離婚した相手方から子の面会交渉、面会交流に関する調停を申し立てられて争われます。こちらが家を離れている場合にはこちらが申し立てることになります。裁判所は早期の面会交流を促してくるのです。


裁判所が厳しいと言っても、こちらがなかなか応じられないという態度を示し説明を尽くすと、家裁調査官の調査や試験的面接を入れてくれるという配慮は見せてくれます。ただ、調査の結果や試験的面接でよっぽど会わせるのが子の福祉に適合しないと判断されない限りは、継続的な面会交流を離婚が成立する前でも要求され、促されます。


話し合いが成立せずに調停が成立しなければ審判という手続に移行し、裁判所が面会交流の有無及びその方法を定めることになります。審判になるとある程度面会が認められるということを念頭に置く必要があるでしょう。その上で、柔軟な調停解決の方向で進めることも多いです。


ところで、面会交流が調停、審判で定められて実行されなかった場合はどうなるのでしょうか。離婚できたからもう会わせなくてもいいやと相手が腹をくくった場合です。


子は物ではありません。財産給付を求める権利と違って、子を差し押さえたり、強制執行で持って来たりはできないのはおわかりでしょう。これも近時、統一的に裁判所が運用を始めたようなのですが、間接強制が認められるようになったようです(そこまでする事例には幸いに出会ったことはないですが)。


間接強制とは、子に会わせろ、会わせなければ1月当たり○万円を支払え、という形で間接的に(財産的、心理的に)強制する方法です。相手が払わなかったらどうするのか?金銭請求は強制執行できますが、執行できる対象物がなければ・・・・です。


では会わせて貰えない親はこれと引きかえに養育費の支払いを拒否することができるのか。
事実上はバーターで争う道を選択してもよいのでしょうが(その選択を進める場合もあります)、法的には難しいでしょう。養育費は子の権利だからです。


離婚にまつわる問題は、理論割り切れる事柄ばかりではなく、なかなか難しいです。




広島市中区上八丁堀5-27-602
なかた法律事務所
弁護士 仲田 誠一

 


子の面接交渉、面接交流1  【離婚問題】

弁護士の仲田誠一です。

久しぶりのコラム投稿です。


子の面接交渉、面会交流というと何のことかわかりますでしょうか。


別居後あるいは離婚後に、子と離れて暮らしている親と子には会う権利があります。お子さんがいらっしゃる場合の離婚問題に付きものの問題です。子の権利なのか親の権利なのか議論はありますが、建前は別として、実務上は親の権利として争われているような感覚ですが。


離婚の相談の際、「何も要らない、ただ子供は相手に会わせたくない。」、とおっしゃる依頼者がよくいらっしゃいます。お気持ちは非常にわかります。いいかげんなことあるいは無関心なことをして家庭を壊した相手に子供を会わせて子供を混乱させたくないということでしょう。


現在の裁判所の実務は、DV等よっぽどのことがない限り、子を親に会わせるという運用です。ハーグ条約なり子どもの権利条約なりが影響しているかはわかりませんが、この1,2年はとくに強く押し進められている気がします。そこで、上のような相談をされてしまうと、「残念ながら相手方が望めば拒むのは難しいです、ただ方法は工夫しましょう。」とお答えせざるをえません。


弁護士は裁判所(相手方)と依頼者の間に挟まれて、試験的な面会を事務所で開いたり等苦労をするのですが、裁判所はわかってくれません。第三者機関が介入して面会交流を設定してくれる制度もあるようですが、費用と合意が必要です。


一方、子供に会いたい親の気持ちも十分わかることです。


難しい問題ですが、やや裁判所は早急に面会を実現しようとする態度にあるなと感じてはいます。離婚を争って、いがみ合っている中で、相手と時間を約束して子供を預ける、って簡単にはできませんよね。

離婚が実現すれば安心して子供とあわせることができるという方もけっこういらっしゃるのですが。


もちろん、別居している側の親の代理人となれば、早急な面会実現を求めるのが弁護士としての務めです。ただし、きちんとけじめをつけた会い方をするよう依頼者には説明します。


子の面接交渉の問題は、子が成年に達するまで続く問題で、偶に会う親の方はかわいがっていいことしか言わない、育ててる親は厳しくせざるを得ないため、子供が混乱してしまうっていう事例があり、一方では育てている親が子に一方の親の悪口を吹き込んで会いたくないと言わせる事例もあったり、法律的に結論が出る問題ではないため、弁護士も悩むところです。


「親が親としての自覚をもって子供に接する。」、これさえできればいいのですが。まあ、自分も子供に甘いといつも怒られるので難しいのでしょう。


今回は離婚問題には付きものの、面会交流についてお話しました。



広島市中区上八丁堀5-27-602
なかた法律事務所
弁護士 仲田 誠一

 


離婚問題について (弁護士 里村文香)

広島市のなかた法律事務所の弁護士の里村です。
今日は離婚についてお話したいと思います。


現在夫婦の3組に1組が離婚する時代と言われています。
実際に私たちが受ける相談の中でも離婚相談は他の相談に比べて多いというのが実感としてあります。


さて、離婚する場合にはどうしたらいいでしょうか。
離婚の方法には、大きく分けて、①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚の3つがあります。
協議離婚は、離婚の合意に至れば、離婚届にサインをし、これを届け出ることで離婚が成立します。
調停離婚は、家庭裁判所に調停を申し立て、調停により、離婚が成立するものです。調停の成立時に離婚が成立したことになりますので、別途離婚届の提出は要りません。
最後に裁判離婚です。これは離婚調停がまとまらなかった場合に行うこととなります。裁判離婚の場合も、別途離婚届の提出の必要はありません。
なお、裁判離婚をするには離婚調停を経なければならず、いきなり裁判をすることはできないことになっています。


離婚届にサインをして協議離婚をしてしまっていいのか、それとも、調停あるいは裁判をすべきか否かについては、ケースバイケースです。


離婚についてお悩みの場合には、ご相談ください。
 

「浮気をされて離婚されたら踏んだりけったり?」【相続家庭問題13】

弁護士(広島弁護士会所属)の仲田誠一です。


最近は,ちょくちょく料理を作ったり,皿洗いをしたりしています。やってみると,気分転換ができていいですね。昨晩はチャーハンを作りました。おいしくできました。

昨晩もそうだったのですが,私が炊事を手伝うのは,自分が仕事で疲れているときが多いです。仕事で疲れていらいらしている時ほどリフレッシュできます。

さて,今回は,久しぶりに離婚の話です。

以前に裁判離婚のお話をさせていただきました。その際に有責配偶者からの離婚請求について少しだけ触れたと思います。今回はそのお話をしたいと思います。


◆ 以前お話した内容

「裁判離婚の話」で,裁判離婚には「法定離婚原因」が必要だ,その「法定離婚原因」には4つの「具体的離婚原因」と「その他婚姻を継続しがたい重大な事由」という「抽象的離婚原因」があるとお話しました。

そして,不貞行為をしたなど婚姻関係破綻に責任がある配偶者からの離婚請求を,「有責配偶者の離婚請求」と呼び,有責配偶者が「婚姻関係が破綻したから別れたい」と言っても簡単に認められるものではない,ともお話しました。


◆ 踏んだり蹴ったり判決

他の女性の元に走って家を出た夫が,別居後十数年後に,もう婚姻関係が破綻したとして,妻に対して離婚を請求する訴訟を提起したとしましょう。
すでに長期間別居して婚姻関係はすでに破綻し,回復する見込みもないと考えてください。

ところで,抽象的離婚原因である「婚姻を継続し難い重大な事由」がある場合とは,「婚姻が破綻して回復の見込みがない」場合です。

客観的に見て,婚姻関係が破綻して回復の見込みがないのなら,「婚姻を継続し難い重大な事由」があり,したがって離婚を認めるべきだと思うでしょうか(積極的破綻主義と呼ばれます)?

確かに,形式だけの(実質を伴わない)婚姻関係に人をしばるのは,無意味だとも思えます。

しかし,有責配偶者の離婚請求を認めるのは,やはりすっきりしません。公平ではない,卑怯だ,と考えるもの人の自然な感情ではないでしょうか。

落ち度のない妻が離婚を望んでいない以上,不誠実な夫の請求なんて認める必要はないとも考えられます。

最高裁も当初はそのような立場でした。
夫の請求を認めると,妻は,「踏んだり蹴ったりだ」という理由であったため,「踏んだり蹴ったり判決」と有名です。浮気されて,しかも離婚されて,踏んだり蹴ったりだということですね。


◆ 条件付に離婚が認められるようになった現在

「踏んだり蹴ったり判決」から時代がだんだん下るにつれ,最高裁の態度は徐々に緩和されて来ています。現在では,不貞行為を行った夫または妻(有責配偶者)からの離婚請求であっても,条件付では認められるようになりました。

道徳で人を縛るのは現代的ではないということでしょうか。

その最高裁の事例は,別居後35年を超え,夫婦の間には子がいなかったケースでした。

理屈をご紹介します。

まず,有責配偶者の離婚請求は,信義誠実の原則(以前にも出てきました)に照らして許されるものでなければならない。

そして,その判断は,有責配偶者の責任の程度,相手方配偶者の婚姻継続の意思や感情,相手方配偶者の精神的・社会的・経済的状態,夫婦間の子の監護・教育・福祉の状況,別居後に形成された生活関係,これらに与える時の経過の影響,などの諸事情を考慮して,なされる。

有責配偶者からの離婚請求であっても,別居が年齢および同居期間に比して相当の長期間に及び,その間に未成熟子がいない場合には,特段の事情がない 限り,許される。その特段の事情とは,離婚すれば相手方配偶者が苛酷な状態におかれるなど,離婚請求を認めることが著しく社会正義に反する事情である。

というものです。

時代の流れに乗って,最高裁が離婚を認める事案の別居期間が,徐々に短くなって来ております。10年未満の別居期間であるケースも出てきています。

もちろん,離婚請求が認められるかどうかは,期間だけで決まるわけではありません。
最高裁は10年を一応の目安にしているのではないかなどと言われていますが,上に挙げた諸事情が総合考慮されますので,期間だけで目安をつけるのは無理な話です。

有責配偶者に有利な事情としては,毎月きちんと相手方配偶者に送金している,相手方配偶者に多額の財産分与を申し出ている,夫婦の子が成人になった,といったものがあります。
それらの事情があれば離婚が認められやすいようですが,それも一概には言えません。


◆ 最後に

諸事情を総合考慮して判断される点が争いになっている事件については,訴訟の見通しが難しいところですね。

いろいろな事例を探して,それとの対比で見込みをつける必要がありますが,当然に事件はそれぞれに違い,似たケースというものがない場合もあって,なかなか難しいです。

なお,裁判所は,原則を大事にして,事実の面であれ,評価の面であれ,例外ケース(「特段の事情」)をなかなか認めないなと感じることがあります。もちろん,一概には言えませんが。

 

じっくり話し合い、問題解決に導く法律のプロ 弁護士仲田誠一の取材記事はこちら!
(http://pro.mbp-hiroshima.com/nakata-law/)


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