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コラム 8ページ目

3か月過ぎた後の相続放棄 [相続問題]

広島市の弁護士の仲田です。

 

相続問題のうち、相続放棄の期間制限のお話です。

 

民法915条1項は、相続放棄は自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月内になされなければならないと定めています。この3カ月間を熟慮期間と言い、相続放棄をせずに徒過すると単純承認をしたものとみなされます(民法921条2号)。

 

熟慮期間の起算点、すなわち「自己のために相続の開始があったことを知った時」とは、自己が「相続人」となったことを覚知したときとされます。

例えば子が相続放棄をした場合の次順位の相続人である直系尊属は、子が相続放棄をしたことを知った時から起算されるということになります。

 

例外として、相続の事実は知っていても、相続財産が全く存在しないと信じ、そのことに相当の理由がある場合には、熟慮期間の起算時点を「相続人が相続財産の全部または一部の存在を認識したとき、または通常認識し得べきとき」まで繰り下げてよいとの判例があります。

 

この判例に基づいて、3か月を経ている場合でも相続放棄申述は可能な場合があります。典型的には、被相続人の資産・負債があるかも知らなかったが突然相続債権の債権者から通知が来たケースですね。

 

ケースバイケースの判断になりますので、弁護士に代理人して手続を行ってもらう方が無難でしょうし、少なくとも相談はなされた方がいいでしょう。

相続財産、相続債務の調査に時間がかかる場合には、家庭裁判所での熟慮期間の伸長の手続により、熟慮期間を延ばせます。ご心配な時は活用されてください。

 

遺言、相続、遺留分減殺、相続放棄等、相続問題のご相談はなかた法律事務所へ。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

なかた法律事務所

広島市中区上八丁堀5-27-602

http://www.nakata-law.com/
 

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23日(日)は臨時休業、24日(祝)は通常営業です

数日前にお知らせいたしましたとおり
平成30年12月23日(日)は弁護士不在の為臨時休業とさせていただきます。
よろしくお願いします。

夫婦個人再生と住宅資金特別条項 [借金問題]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は、個人民事再生における住宅資金特別条項(いわゆる住宅ローン特則)のお話です。

夫婦共に債務整理をする際、住宅ローンを支払い続けて住宅の維持をされたい場合に住宅資金特別条項が利用できるかには、やや細かい検討が必要です。

 

1 夫名義の住宅の場合(妻の場合もありますが逆に読んでください)

【妻が連帯保証人の場合】

住宅ローン抵当権の債務者が夫だけの場合は(通常そうなっています)、妻が個人民事再生

を選択しても住宅ローン特則が使えません(勿論夫は利用できます)。

そのため、妻が債務整理を行う場合は、任意整理か、自己破産あるいは個人民事再生を選択した上で住宅ローン債権者と交渉して住宅ローンの期限の利益を喪失されないようにしなければなりません(連帯保証人の自己破産、民事再生が期限の利益喪失条項に挙げられているのが一般的なため)。

 

【妻が連帯債務者である場合】

住宅ローン抵当権に夫妻両名が債務者とされている場合でも、所有者である夫しか住宅ローン特則の利用ができません。

妻が連帯保証人となっている場合と同様のことをしなければなりません。

 

2 夫婦共有の住宅の場合

【妻が連帯保証人の場合】

議論が難しいところですが、夫婦が同時に個人民事再生を申し立てる場合は夫婦ともに住宅資金特別条項が使えるとされています。そうでないと、住宅資金特別条項の制度趣旨に反するからです。

 

【夫婦が連帯債務者である場合】

住宅ローン抵当権に夫妻両名が債務者とされている場合には夫婦とも住宅ローン特則が利用できます。

 

【夫婦がそれぞれ個別に住宅ローンを負担している場合】

それぞれ住宅ローン抵当権に夫、妻が債務者とされているのであれば住宅ローン特則が利用できます。ただし、この場合には夫婦が同時に申立てをしなければいけません。

 

一般的に、夫婦の連帯債務の場合は住宅資金特別条項を利用できる可能性は高いですが、片方が連帯保証人である場合や夫婦が同時に申し立てられない場合には使えないケースが出てきます。

 

ペアローンの場合の保証関係など他にも細かい議論があるところです。

ややこしい話なので、弁護士に相談の上で検討してください。その際は、ローンの契約書と登記簿謄本を忘れずに。そうでないと判断ができません。

 

債務整理(任意整理、民事再生、自己破産等)のサポートはなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

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共有不動産で起こりうること [不動産]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は不動産のお話です。

 

様々な理由で不動産が共有になっているということがあります。
相続の際の遺産分割、遺留分減殺請求の結果共有状態となるケースや夫婦が共同で住宅ローンを組んでいるケースが多いでしょうか。

 

不動産の共有は、専有部分のある区分所有の場合と異なります。部分的な所有ではなく、不動産「全体」の〇分の〇の持ち分があるという状態です。理屈上は、全体を持分の割合で使用収益する権利があるのです。

 

不動産が共有状態である場合、どのようなことが起きうるでしょうか。

 

収益費用関係の清算関係が出てきます。

共有状態の場合、その不動産の利用による収益(果実)も費用も持分に応じて配分されるのが原則です。利用していない側から利用している側に対し賃料相当額の不当利得返還請求あるいは損害賠償請求がなされる可能性があります。
固定資産税等の費用負担をしている側から、負担していない側に対して、費用負担分を不当利得返還請求、場合によっては費用償還請求の形で請求されることも考えられます。

 

利用している側に対する利用していない側からの明け渡し請求もあります。

不動産の利用は持ち分の過半数で決定されるため、過半数持分者から明け渡し請求がなされることはあります。
原則認められそうですが、そう単純ではありません。
場合によっては、使用貸借など利用権の設定が認められたり、権利濫用が認められたりして明け渡し請求が認められないこともあります。
なお民法(相続法)改正で配偶者居住権が創設されることにもなっています。

 

共有物分割の話もあります。

不動産に限らず、民法では、共有状態は異例の状態と見て、共有関係を解消する方向の手段が設けられています。共有物分割請求です。
基本的には調停、訴訟と進めるのですが、最終的に折り合いが付かない、お金で清算もできないということになると、競売に至ってしまいます(勿論、分割できる不動産であれば現物分割もあります)。

通常は、金銭で折り合いをつけるか、あるいは共同で売却をする形の和解で解決します。そうでないとお互い困りますからね。
勿論、利用権の設定や権利濫用なども絡んでくる話ですが。

なお、稀なケースですが、取得時効の援用により解決をする場合があります。遺産分割がなされずに所有者名義が何代か前の方のままであるが、長年自分の物として占有し費用も負担していたというケースが典型例です。

このように見ていくと、共有状態はややこしいですね。不動産の共有は避けた方がいいかもしれません。

 

不動産に関するご相談はなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

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とても怖い贈与税 [身近な法律知識]

広島市の弁護士仲田誠一です。

今回は贈与税のお話をします。

贈与税というものをご存知でしょうか。言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。


私は、広島大学大学院法務研究科で租税法の講義をしています。
税金の法律を教えているのですが、所得税なら所得税法、法人税なら法人税法という法律に基づいて課税されているので所得税法、法人税法について講義します。
一方、贈与税には贈与税法という法律はありません。
実は、相続税法の中に贈与税の規定があるのです。

 

誤解を招くことを恐れずにわかり易く説明すると、贈与税とは相続税を確実に徴収するために、生前に財産を移動することを制限するための税金と言えます。相続税の補完税です、だから相続税法に贈与税が書いてあると捉えております。

 

贈与税の目的から、贈与税はべらぼうに高い税率です(一番と言ってもいいです)。
贈与することを躊躇するような税金がかかるのですね。


だから、一般に、税金がかからない分だけ毎年贈与をする暦年贈与というものが行われたりします。

また、事業承継のように贈与が社会的に要請される分野や、住宅建築促進・世代間の資産移転等の政策目的から住宅資金や教育資金などの分野で、贈与税がかからない特例制度が設けられています。特例を作り贈与をし易くしているのですね。

 

名目がはっきりしない経済的価値の移転は贈与とみなされる危険があります。私が代理人弁護士として示談をする際には、その名目等により贈与税課税のリスクもありますから、気を付けるようにしています。
何かイレギュラーなことをする際、例えば親族間で安く株や不動産を売買(低廉売買)するときは、贈与課税がなされる可能性を検討する必要があります。離婚の財産分与も均衡がとれていない場合は、贈与税課税のリスクがあります。

 

お悩み事がございましたらなかた法律事務所にご相談を。

 

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遺言と異なる内容の遺産分割協議 [相続問題]

弁護士の仲田誠一です。

 

相続問題のうち、遺言と遺産分割協議の関係をお話します。

 

遺言がない場合には、遺産分割は、相続人全員の合意により行います。

協議がまとまらなければ、遺産分割調停・審判手続を行うことになります。

 

遺言があった場合には、遺言に基づいて相続、遺贈がなされるのが原則です。

 

ところが、遺言があっても、相続人(遺贈がある場合には受遺者も)全員が違う方法で話をまとめたいと希望するケースもあり得ます。

 

この場合、遺言執行者がいなければ、相続人全員(受遺者がいる場合は受遺者も)の合意により、遺言の内容と異なる遺産分割協議を有効に成立させることに問題はありません。

 

しかし、遺言執行者がいる場合には、別です。

少なくとも、遺言執行者の同意を取り付けなければなりません。遺言執行者がいる場合には、相続人は相続財産に対する管理処分権を喪失し、遺言執行者が管理処分権を有するからです(民法1013、1012)。

 

遺言執行者が同意した上で合意が利害関係人全員でなされた相続財産の処分を有効とした裁判例もあります。

勿論、遺言執行者は、遺言と異なる相続財産の処分に同意をしたとしても必ずしもその職務に反するものではないと解釈されております。

 

遺言、相続、遺留分減殺等相続問題のご相談はなかた法律事務所へ。

 

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【臨時休業のお知らせ】12月23日(日)

平成30年12月23日(日)でございますが、弁護士仲田誠一が終日外部の法律相談の担当日のため、臨時休業させていただきます。
なお、翌12月24日(祝)は、平常どおり営業させていただきます。

従業員の債務整理  [企業法務]

広島の弁護士 仲田誠一です。

自己破産や民事再生を検討されている方は、会社に事情が知れたら困るという方がほとんどです。勿論、プライベートなことなので言いたくないですよね。

 

今回は、会社としては従業員の自己破産や民事再生にどういう対応をとるべきなのかをお話ししたいと思います。企業法務、リスク管理にも大事なことです。

 

従業員の自己破産は(個人再生も)、たとえ就業規則に解雇事由であると書いてあったとしても、解雇事由にはならないとお考えください。
従業員の自己破産と会社の業務は基本的には関係がなく、従業員の自己破産は解雇の合理的理由に原則として該当しません。

 

勿論、自己破産の場合では、警備員や保険外交員など特定の職業や資格が制限されるため(個人再生にはない)、そういった場合は解雇の理由になる可能性がないとは言えません(配置転換等の他の処分もあり得るため簡単には認めてくれないでしょう)。また、会社が貸付をしている場合には、損害を被ることになりますので、解雇は別としても、何等かの懲戒処分はできる可能性があります。

 

むしろ,会社の立場としては、従業員の自己破産、民事再生には寛容に接すべきです。積極的にサポートをしてもいいぐらいだと考えます。

 

まず、仮に債権者から従業員の給与等の差押えがなされると会社としては非常に手間です。

また、従業員が借金で疲弊することを防ぎ、経済的更生を図ってもらう方が、従業員のパフォーマンスが上がってくるでしょう。
さらに、不祥事防止などのリスク管理の観点から考えても、会社にとっては従業員に自己破産等で経済的に立ち直ってもらう方が得策です。

 

このように、会社は、従業員が借金で悩んでいる兆候が見られた場合には、自己破産等の手続を薦める、あるいはサポートをするべきです。

 

顧問弁護士、企業法務サポートのご用命は是非なかた法律事務所に。

 

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相続放棄と葬儀費用 【相続問題】

相続問題のうち相続放棄のお話です。

 

民法921条では単純承認の効果を生じる法定単純承認行為が定められています。所定の行為をすると理屈上、単純承認をしたことになり、相続放棄ができなくなります。
その中でもよく相談を受けるのは、相続財産の「処分」です。
相続財産を「処分」してしまうと単純承認をしたことになります。

 

それでは、相続財産から葬儀費用を支出した場合は相続財産の「処分」に該当して相続放棄に支障があるのでしょうか。

 

実は、単純にそうとは言い切れません。
 

当然営まなければならない葬儀費用(常識的な範囲内の葬儀費用ですね)への相続財産の支出は、「処分」に該当しないとする裁判例があり、それは一般にも支持されています。

勿論、一概に葬祭費用と言っても、相続財産から支出すべきではない費用項目もあります。

 

なお、墓石、仏壇の購入費用に相続財産を支出することは葬儀費用とは別問題です。

事例判断として相続財産の処分に該当するとは「断定できない」とした裁判例はあります。しかし、ケースバイケースの判断によるところが大きく、リスクが相応にある行為だと思います。

 

相続放棄を考えられている方は、まず専門家に相談してから物事を進めてください。

 

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他人の所有・賃貸物件、社宅に居住の自己破産 [借金問題]

弁護士の仲田です。

債務整理のうち、自己破産、個人再生を申し立てる場合に、ご自身あるいは配偶者以外の所有・賃貸物件に居住されている場合があります。社宅の場合もありますね。

通常は、居住証明として登記簿謄本(所有の場合)あるいは賃貸借契約書(賃貸の場合)を提出するのですが、、第三者の所有物件あるいは賃貸物件にお住まいの場合には、当該所有者あるいは賃貸借契約の名義人から居住証明書をいただかなければいけません(同一世帯の近しい親族の場合等ケースバイケースで要求されないこともあります)。

居住証明書に、不動産登記簿謄本あるいは賃貸借契約書を添えて提出することが原則なのですね。その手間があることをご注意ください。

一方、社宅に居住している場合、会社名義の賃貸借契約書は持っていないし、会社に居住証明書をもらうことは難しいですね。そういう場合は、社宅利用許可証、社宅費天引きの給与明細等社宅を利用していることがわかる書類を提出し説明することになります。

債務整理(任意整理、民事再生、自己破産等)のサポートはなかた法律事務所にご用命を。

 

広島の弁護士 仲田 誠一

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